集印帖をみていくと、たまに、上下逆に押されたスタンプがある。 特に、円形のスタンプだと、どちらが上がわかりにくいのか、上下が逆だったり、そこまではいかなくとも、向きが斜めになったスタンプをみかけることがままある。 また、寺や神社の御朱印にも、たまに上下逆になっているものがある。 そこで、あきらかに上下逆(90度以上回転)とおもわれるものの割合を、スタンプの種類別に調べてみた(2021年10月現在)。 ,{c},{},{RIGHT},{RIGHT},{RIGHT} ,種別,件数,上下逆,割合(%) ,寺,6121,24,0.4% ,スタンプ,4159,94,2.3% ,神社,4128,26,0.6% ,駅スタンプ,1318,71,5.4% ,切手,453,7,1.5% ,郵便スタンプ,415,0,0% ,陵印,295,0,0% これをみると、駅スタンプが5.4%で一番多く、次が普通のスタンプで2.3%、そしてスタンプではないが、上下逆に貼られた切手がそれに続く。 特に、駅スタンプは、短い停車時間のうちに押さなければと急いだ結果、失敗するといったこともあったのではないかと思う。 一方、寺や神社の御朱印は、自分ではなく、寺や神社の人に押してもらうからか、上下逆の割合が少ない。 郵便スタンプや陵印には、上下逆のものが見当たらないが、陵印に関しては、印に敬意を表して慎重に押すことが多かっただろうし、郵便スタンプに関しては、消印を押すプロである郵便局員の熟練の技、なのかもしれない。 さて、スタンプを上下逆に押す要因としては、次のような項目が考えられる。 +印の形が円形で上下がわかりにくい/四角形で上下がわかりやすい +印に上下を示す目印がある/目印がない +自分が押す/(押印に慣れた)他人が押す +印を押すときに時間的余裕がある/余裕がない +集印帖を普通に置いて押す/上下逆に置いて押す このほかにもさまざまな要因があると思われるが、大別すると、印それ自体の問題と、印を押す人間の側の問題に分けられるようである。 まあ、スタンプはまっすぐに押されたほうが見栄えがいいが、斜めや上下逆のスタンプも、「旅の風情」の一つなのかもしれない。 ---- 2022年7月26日作成 {{category 集印帖全般}}