!!!集印「帖」から集印「帳」へ 大正〜昭和前期での集印帖の呼び方は、[[実例|集印帖の呼び方(実例)]]で見たように、「集印帖」や「蒐印帖」がある程度定着していたようである。 ところが、第二次大戦後の昭和21(1946)年に[当用漢字|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%93%E7%94%A8%E6%BC%A2%E5%AD%97]が制定された。この当用漢字の表には「帖」や「蒐」の字がなく、「集印帖」や「蒐印帖」と書くことができなくなってしまった。そのため、当用漢字の表にある「帳」の字を使って「集印帳」と書き換えることになった。 昭和31(1956)年、国語審議会から[「同音の漢字による書きかえ」|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8C%E9%9F%B3%E3%81%AE%E6%BC%A2%E5%AD%97%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E6%9B%B8%E3%81%8D%E3%81%8B%E3%81%88]が出され、その中には「帖」を「帳」に、「蒐」を「収」に書き換える例が示されている。  ×     × 手帖→手帳  蒐集→収集 ここには掲げられていないが、「蒐印」は「集印」と書き換えるのだろう。 その後、昭和56(1981)年に当用漢字は廃止されて[常用漢字|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B8%E7%94%A8%E6%BC%A2%E5%AD%97]になった。当用漢字の時は、当用漢字以外は使ってはいけないという制限だったが、常用漢字では、常用漢字を使いましょうという目安になり、規則としてはゆるやかなものに変更された。 しかし、常用漢字にも「帖」や「蒐」の字はなく、「集印帳」と書き換えることには変わりがなかった。 「朱印帖」も同様で、当用漢字の制定後は「朱印帳」と書くようなったのである。 ---- 2015年5月20日作成 {{category 集印帖全般}}